ただの中3だった僕達がアメリカに生徒だけで行った話。

留学

留学に行くなんて、考えもしなかった。

こんにちは。自粛系大学生Youtuberのくりりんです。好きな英語勉強法は007を字幕ありで見ること。

自己紹介がてら自分語りでもしようと思うのだが、僕は、いうなれば「the 田舎」の出身だ。アマゾンを思い浮かべてほしい。アマゾンの秘境と日本昔話に出てくる、寝殿造の庭園との真ん中くらいだ。想像してくださっただろうか。そんな感じだ。

中学三年の冬。

そんな僕だが「くりりんも留学行くやろ?」という友の、さも「お前逆にいかねえの?」みたいな言い方につい呼応してしまい、当たり前やろ、と言ってしまった。むろんこの後両親に頼み込んだことは言うまでもない。

時は進み、出発前夜。スーツケースはどう考えても要らなかった洋服でパンパン。あっちで買えばいいことに気付くほど男子中学生は利口ではない。

日本最後の食事は回転すし。おいしかった。ここでは山葵も流れてくる仕様で、大阪根性でたくさんそれらをリュックサックへ突っ込んだ。これが後にアメリカでのスシパーティーで大活躍するのだが、そんなこと知る由もなく無意識下の行動であった。

家族に別れを告げ、日本人生徒だけの旅の始まりだ。厳密にはガイドさんもついていたが、あまり気にはしていなかった。離陸も無事終わり、サンフランシスコで乗り換え。

ここで事件が起きる。

ガイドさんが見当たらない。

しかも、もうサンフランシスコ出発には一時間もない。ヤバい。ヤバすぎる。いつもは狭い教室で我が物顔の僕たちも、異国の空港では顔を見合わせる。

このままアメリカで立ち往生?ありえない。しっかりしろ。

とにかく読める英語看板を探し、それっぽいゲートを見つけては叫んだ。

走れ、俺たち。

ようやく搭乗ゲートにつく。昨日知り合ったばかりのガイドさんが僕たちの憔悴しきった顔を見て微笑む。

「飛行機、遅延してるみたいね」

なんだよそれ…関西人の僕の頭に浮かんだのは、なぜか標準語のセリフだった。

二時間の遅れらしい。ガイドさんはこれを見越して僕たちを引き離したのだろうか。だとしたらとんだ傑物である。

「なにかたべてらっしゃい」

ふとどこかから、かつお節の匂いがした。目についたのはわかめラーメンの文字。アメリカを感じたくて、日本での変わり映えのしない生活に退屈していたはずの僕たちは、もう既に少しでも日本を感じていたかった。

麺をすする。ちぢれ麺か。カップラーメンみたいだなと思った。感動的にうまいとは言えない味だった。でもどこかほっとした。みんなそうだったのかもしれない。急に睡魔が僕たちを襲った。

「さあ、もう時間よ」

ガイドさんが僕たちを先導する。最初からそうしてくれたらよかったのに。サンフランシスコ発、ラスベガス着の飛行機は、なんだか思っていたよりも小さく見えた。またどこかから、醤油の匂いがする気がした。

出発前夜、ってなんかいいですよね。

コメント

  1. R より:

    面白いです

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