村上春樹 めくらやなぎと眠る女 について。~これ、なんて訳す?~

村上春樹構文、というものが一時大流行したように思う。

たとえば、いま僕がふとおもいつくものでつくってみよう。

「筋トレをする村上春樹」

もうすぐ50回を超えそうなんだ、腹筋の回数が。

「なるほど。」僕は言った。「つまり、君はシックスパックというわけか」

「あるいは」プロテインを飲みながら彼は口を尖らせた。

「そうかもしれないし、そうじゃないとも言える。完璧な肉体など存在しないようにね」

「やれやれ」

こんなふうにね。

やれやれ、といえば何でもいいだろ感は否めないが、正直に言って僕は村上春樹の魅力とはこういったところではないんだけれどな、と思ったりする。気味の悪いお化け屋敷なのに、最後の出口まで何が出てきたのかわからない、みたいな。正直に言うと、僕は村上春樹の作品を好んで読むわけではない。ただ、興味をそそられてしまう。

あと、キザな言い回しにふふ、と笑ってしまう。中学生くらいの男子諸君なら一度は憧れるセリフの宝庫である。

まあそんなことはどうでもよくて。

めくらやなぎと眠る女は短編だ。彼は長編と短編を交互に書いているらしく、短編をつなぎ合わせて長編に書き直すこともあるらしい。

本題だが、めくらやなぎ、ってまず何?という話だ。安心してほしい。これは登場人物の「彼女」が詩のテーマとして妄想で生み出したものだ。簡単に言うと、花粉で操った蠅を使って眠らせた人を、むしゃむしゃと食う草だ。なんやそれ。気持ち悪い草だな。

作品内容を書くのはやめておくが、この作品は強く死生観が付きまとっている。

僕は読了してからすぐには感想らしい感想は浮かばなかったのだが、考えてみれば春樹はこれをアメリカ、ニューヨークで発表している。うん?

めくらやなぎって、英語でなんて訳す?

答えをすぐ言おう。

BLIND WILLOW だって。

ああブラインド?目の不自由な、盲目的な…みたいなことだ。目暗、柳か?

翻訳ってすごいお仕事だよなと思う。いつかのセンター試験でもそんな文章と出会った気もする。

前から村上春樹を知っていて、しかしどうも騎士団長殺しや海辺のカフカみたいなのは億劫。という方に、この短編集はとてもお勧めしたい。

とにかく、この作品はそこはかとなく、わかったようなわかっていないような気にさせてくれる。別に理解する必要もない。面白けりゃいいと思う。

読んだ後、なるほどね、といえばもうそれでいいのだ。

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